こんな症状はありませんか?
- ①荷物を持つと肘が痛い
- ②肘を曲げると肘の周辺が痛い
- ③パソコンのキーボードを打つと肘が痛い
- ④ゴルフやテニスのスイングをすると肘の内側や外側が痛い
- ⑤乳幼児の子ども(2〜6歳くらい)が「腕を挙げたり曲げたりしなくなり痛がる
痛みの原因
肘(ひじ)の関節は、肘を曲げる、手のひらを上や下に回すなどの機能があります。肘関節のまわりには、関節を補強する靭帯(じんたい)がついています。スポーツや日常生活で同じ動きを繰り返し、特定の筋肉や靭帯に負担をかけてしまうと、炎症や痛みが生じることがあります。
ゴルフのスイングや野球の投球フォームは、肘の内側の筋肉や靭帯が強く引き延ばされ、それを繰り返すことで炎症が起こり、骨の内側の出っ張っている部分に痛みが出たりします。こうした症状のなかに「ゴルフ肘」や「野球肘」があります。投球フォームが原因となり、肘に負担を掛けてしまうことで肘の内側に痛みがでたり、動きが悪くなり理想の投球ができなくなることがあります。
テニスでは、特にバックハンドの動きで肘の外側の筋肉や靭帯に負担がかかります。そのため、負担がかかってしまう肘の外側の骨の出っ張りに痛みが出ることがあります。
日常生活で手や指を多く使う方、例えば、お仕事でパソコンを多く使ったり、重い荷物を運ぶようなことをされると、肘に負担がかかってしまい、炎症を起こしてしまいます。
指や手首を動かす筋肉が肘に付着していることが影響し、手首や指を曲げたり伸ばしたりすることで痛みが出てしまいます。
小さなお子さんは、手をつないで歩いていて転びそうになったときに手を強く引っ張り上げたり、遊んでいて手を強く引っ張られたりすることで、肘の靭帯(親指側の靭帯)が少し外れてしまうことがあります。こうした場合、腕が痛いと泣き出したり、腕を動かさなくなったりします。
考えられる病気
- ①上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)
- ②野球肘
- ③上腕骨外側顆炎(テニス肘)
- ④肘内障
治 療 方 法
診察と検査をして、症状に合わせて適切な治療を行います。内服薬や外用薬の処方、そして、炎症が強い場合には、痛みのある部位(肘)に直接注射をすることもあります。ここで重要なのは、それだけでは治癒までの時間が長くなってしまうこと、再発を防止できないことです。医師による治療だけでは不十分であることが多くみられます。当院では、このような病気に対してもリハビリテーションを行います。
リハビリテーションでは、炎症が起きている部位に対するものだけでなく、日常の生活でどのようなことが問題になっているのかを把握し、それに対して改善策をご提案します。