こんな症状はありませんか?
- ①長時間立っていると片方あるいは両方の足の付け根が痛くなる
- ②太ももを曲げ伸ばしし難い、動かしにくい
- ③しゃがむ動作が苦手になった
- ④長い距離を歩いたり、階段の昇り降りをすると足の付け根が痛くなる
- ⑤痛む側の足のつま先が外側を向くようになった(ガニ股)
- ⑥ランニング、サッカーでキックをする動作などで足の付け根が痛くなる
- ⑦あぐらを組んだり(あぐらが組めなくなった)、足を動かしたり、歩くと足の付け根が痛くなる
痛みの原因
股関節(こかんせつ)は、骨盤(こつばん)と大腿骨(だいたいこつ)という太ももの骨とで構成されています。大腿骨の付け根は、大腿骨頭(だいたいこっとう)という球状の形をしています。骨盤には大腿骨頭の受け皿の役割をしている臼蓋(きゅうがい)があり、大腿骨頭がはめこまれるようになっています。
股関節にも軟骨があり、関節の動きを滑らかにしています。軟骨がすり減ったり、大腿骨頭が変形するなどして、骨が変形してしまうことがあります。こうした症状が起きると、長時間立っていたり、歩いたりすると、足の付け根が痛くなったり、足を動かせる範囲が狭くなったりします。
原因として考えられるのは、加齢変化や体重オーバーによる股関節への負荷、お酒の飲みすぎなど様々です。股関節の周りの筋肉に炎症が起こり、硬くなり石灰化するような症状がみられます。五十肩のような状態が股関節に起こってしまうことがあります。
片足で立ってボールを蹴るなどの動作のときに足の付け根が痛くなる症状は、股関節の周りの筋肉が弱く、股関節が不安定となることによって痛みが出ることがあります。
足の付け根が痛くなると、歩きたくなくなり、足の筋力を低下させてしまうことがあります。結果的に歩けなくなってしまうケースがみられます。股関節の周りの筋肉は、股関節を支える重要な役割をしていますので衰えさせてしまうと、さらに股関節に負担が掛かり症状を悪化させてしまいます。
考えられる病気
- ①変形性股関節症
- ②大腿骨頭壊死
- ③鼠径部痛症候群
- ④股関節周囲炎
治 療 方 法
診察と検査の上、適切な治療を実施します。内服薬や湿布などで炎症や痛みを改善することや、リハビリテーションを併用します。リハビリテーションでは、硬く動きにくくなった関節の周りの筋肉を柔らかくし、股関節を動かして可動範囲を拡大したり、股関節の周囲の筋力トレーニングや体幹のトレーニングなども行います。必要な場合は杖を処方します。