こんな症状はありませんか?
- ①親指を動かすと親指側の手首に痛みがでる
- ②手のひら側の親指から薬指にかけて痺れがある
- ③手首のあたりに硬い異物のようなものがある
- ④指を曲げた後に指が固まってしまって伸びない
- ⑤親指を動かすと親指の付け根の関節部分が痛む
- ⑥指の第一関節(指先)の節の部分に出っ張りができて痛い
痛みの原因
指は、節(ふし)の部分が関節になっていて、曲げ伸ばしができる構造になっています。指を動かすのは筋肉で筋肉が収縮すると腱を引っ張り、指を動かします。腱は筒状の腱鞘とよばれるものの中を滑走します。 手首や指を過度に使い過ぎると、指や手首などの関節に痛みや変形、痺れなどの症状を起こしてしまいます。
パソコン作業が多かったり、手や指に力を入れるような作業で酷使すると、腱と腱鞘に負担がかかり、炎症や痛み・痺れを起こすことがあります。一部の神経が圧迫されることで、親指側の付け根の筋肉が痩せてしまったり、力が入りにくくなったりします。こうした症状は「狭窄性腱鞘炎(きょうさくせいけんしょうえん)」という病気が考えられます。
指を曲げると、そのままの形で固まった感じがして、伸ばそうとするとピンと指が伸びるような症状は、「ばね指」と呼ばれています。指に通っている腱を押さえている靭帯が炎症を起こし、指の動きを妨げてしまうことによって起こります。
タオルを絞ったり、ハサミを使うような親指に力を入れる作業をすると、親指の付け根の骨の部分(関節)に痛みがでることがあります。「母指CM関節症」と呼ばれる病気が考えられ、親指の付け根の関節が変形して起こることが多く、炎症による痛みが出たりします。
手首の周りや手のひら、手の甲、指の付け根などに硬いコブのようなものができるものの中に「ガングリオン」と呼ばれるものがあります。原因はわかっていませんが、袋のようなものの中にゼリー状の液体が入っていて、それがコブのようになっているのです。コブそのものに痛みはありませんが、手首や指を動かすと痛むことがあります。
指の第一関節に角(つの)のような硬い出っ張りができたら「へバーデン結節」という病気かもしれません。指先に力を入れると痛みが出て、進行すると指を動かさなくても痛くなることがあります。
考えられる病気
- ①狭窄性腱鞘炎
- ②手根管症候群
- ③ガングリオン
- ④ばね指
- ⑤母指CM関節症
- ⑥へバーデン結節
治 療 方 法
診察、検査の上、適切な治療を提供いたします。上記の症状では、内服薬や湿布の処方、注射などを中心に行います。リハビリテーションでは、痛みの改善を目的として、温熱療法や電気治療を行い、再発を防止するための手首や指の使い方などもアドバイスします。
指や手、手首は毎日使います。放置していると悪化してしまいますし、手術が必要となってしまう場合もあります。症状がみられた時点で早期にご相談ください。